1.採用前に必ず確認する3つのポイント
外国人を雇用する際は、まず次の3点を確認する必要があります。
- 在留資格:どのような在留資格を持っているか
- 在留期限:在留期間が有効か
- 就労制限:予定している仕事に従事できるか
永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者は、原則として職種による就労制限がありません。
一方、「技術・人文知識・国際業務」「経営・管理」「技能」などの在留資格では、それぞれ認められた活動の範囲内で働く必要があります。
2.留学生のアルバイトには制限がある
留学生をアルバイトとして雇用する場合は、資格外活動許可の有無を確認しましょう。
- 原則として週28時間以内
- 学校が定める長期休業期間中は、原則として1日8時間以内
- 風俗営業等に関わる業務は禁止
また、卒業などによって留学生としての活動を終えた場合、従来の資格外活動許可に基づいて、そのままアルバイトを続けることはできません。
卒業後も働いてもらう場合は、適切な在留資格への変更などが必要です。
3.海外採用と日本国内での採用では手続きが異なる
外国人を採用する場合、採用する人の現在の居住地や在留資格によって必要な手続きが変わります。
- 海外から採用する場合:原則として在留資格認定証明書(COE)の交付申請
- 日本国内の留学生を採用する場合:就労可能な在留資格への変更申請
審査期間は案件や時期によって異なるため、余裕を持った採用計画が重要です。
4.転職時には入管への届出を忘れない
すでに就労可能な在留資格を持っている外国人を採用する場合、転職後の仕事内容が現在の在留資格で認められる活動の範囲内であれば、必ずしも在留資格の変更が必要になるわけではありません。
ただし、外国人本人には、原則として契約機関に関する届出が必要です。
また、同じ在留資格で働けるかどうかは、職種名だけで判断できません。実際の業務内容を確認することが大切です。
5.会社の規模によって提出書類が異なる
入管の審査では、企業の規模やカテゴリーなどに応じて、提出書類が異なります。
例えば、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の申請では、源泉徴収票等の法定調書合計表が、企業のカテゴリーを確認するための資料の一つとなります。
一般的に、規模の大きな企業では提出書類が簡素化される一方、新設法人や小規模企業では、事業の実態や安定性などを説明する追加資料が必要になる場合があります。
会社が小さいから申請できないというわけではありませんが、事業内容や雇用の必要性を適切に説明することが重要です。
6.日本の大学を卒業しても、必ず就労ビザが取れるわけではない
留学生の就職では、学歴だけでなく、実際に担当する仕事の内容が重要です。
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格では、専門的な知識や技術、外国の文化に基盤を持つ思考・感受性などを必要とする業務が対象となります。
そのため、例えば単純な接客業務や工場でのライン作業などが主な仕事内容である場合、原則として同資格では認められない可能性があります。
採用前に、学歴・専攻・職歴と実際の業務内容との関連性を確認しましょう。
7.技能実習・特定技能の経験だけでは、技人国への変更は難しい場合がある
「技能実習」や「特定技能」で働いた経験があっても、その経験だけで「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の要件を満たすとは限りません。
技人国への変更では、学歴や実務経験などの要件に加え、担当する業務が同資格の対象であることも求められます。
在留資格を変更する際は、これまでの職歴だけでなく、今後担当する仕事内容と資格要件を確認する必要があります。
8.派遣による外国人雇用は、派遣元・派遣先の双方で注意が必要
外国人を派遣する場合は、在留資格と実際の業務内容との適合性を慎重に確認する必要があります。
派遣元の事業内容だけでなく、派遣先で外国人が実際に従事する業務についても確認が必要です。
在留資格で認められない仕事に従事させた場合、状況によっては派遣元や派遣先が不法就労助長の責任を問われる可能性があります。
まとめ:外国人雇用で企業が意識すべきこと
外国人雇用では、在留カードの確認だけで十分とはいえません。
重要なのは、次の3点です。
- 在留資格と在留期限を確認する
- 実際の仕事内容が在留資格の範囲内か確認する
- 必要な申請・届出を適切な時期に行う
外国人材の採用は、人手不足の解消や事業の成長につながる重要な選択肢です。一方、在留資格と業務内容が一致しなければ、企業側も法的なリスクを負う可能性があります。
採用を決める前に必要な手続きを確認し、安心して外国人材を受け入れられる体制を整えましょう。